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2023.12.26 おんすけと学ぶ税務情報
2023年も残りわずかとなりました。今年の税制ニュースとしては、10月1日にスタートしたインボイス制度が何かと話題になっていた印象です。「みんなの経営応援通信」でもインボイス関連の記事を多数掲載し、インボイス制度対応のための登録申請書類を簡単に作成できる「みんなのインボイス」もオープンいたしました。 今回は、「みんなの経営応援通信」の2023年アクセスランキングを振り返ってみたいと思います。インボイスが多くランクインしてくるのか、インボイス関連でもどのような分野が特に関心を集めているのか、気になる結果はどうだったのでしょうか。 人気記事ランキング 1位〜5位 第1位:インボイス制度に対応した領収証の書き方・記載例~小売業、飲食店業など領収証でインボイス制度に対応する方法~ https://revision.sorimachi.biz/taxnews/20221208_01 堂々の第1位は、インボイス制度に対応した領収証の書き方を解説した記事です。「インボイス(invoice)」とはもともと英語で請求書という意味ですから、インボイス制度イコール請求書というイメージが根強く、領収...
2023.12.21 税務ニュース
はじめに 令和5年も残り僅かとなり、この一年を振り返るとインボイス制度の導入に振り回された一年だった様に思われます。そんな騒ぎの熱冷めやらぬ状況にあっても税制改正は待ったなしで、矢継ぎ早に次が控えています。令和6年1月1日から始まる電子帳簿保存法(以下、電帳法)の本格導入が、それです。テレビCMなどで、お奉行様が「お任せあ~れい」と言っている改正です。ちなみに、お奉行様にお任せするとフリーランスなどの小規模な事業主が会計システムに想定しているコストとは、文字通り桁の違うコストがかかります。 お任せできないのであれば、自力で対応しなければならない訳ですが、調べても調べても、教わっても教わっても、何が何だか分からなくなりがちなのが、電帳法です。そこで、本稿では、改正の内容を整理して、小規模な事業主が「やらなければならないこと」を明確にしたいと思います。 電子帳簿保存法に混乱させられる理由 まず、そのネーミングです。電子帳簿保存法と聞くと、直感的に帳簿をPCなどにデータで保存する法律かなと感じます。ところが、電帳法は、①帳簿の保存、②書面のスキャナ保存、③電子取引データの保存という3...
2023.12.20 税務ニュース
インボイス登録をする際、気になるのが登録などの期限です。1日遅れれば取り返しのつかないことになります。今回は2023年中に登録する個人事業主に向けて、登録申請や登録取消、2割特例、簡易課税の届出の期限について解説します。 インボイスの登録申請の期限 2023年10月1日を過ぎて登録申請をする場合、登録申請する個人事業主自身で扱いが変わります。つまり「元から課税事業者か」「登録で免税から課税に転換する事業者か」で期限の有無が異なるのです。 課税事業者の場合の登録申請の期限 登録申請に期限はありません。登録された日からインボイスを発行できます。ただし「登録日=通知日」とは限りません。 「免税事業者→課税事業者」の登録申請の期限 こちらも基本的には登録申請に期限はありません。ただし、登録日を設定することはできます。登録希望日は、登録申請をして15日経過した日以後の日にしなくてはなりません。 なお、翌年の1月1日を登録日としたいケースは注意が必要です。「登録日=課税事業者になる日(課税期間のスタート日)」であるため、登録申請に期限が設けられています。1月1日から起算して15日前の日ま...
2023.12.08 税務ニュース
電子帳簿保存法はこれまで幾度となく改正を繰り返され、特に、令和3年度税制改正において抜本的な見直しがされました。電子帳簿等保存、スキャナ保存については、電子での保存がぐっと楽になりました。一方で、電子取引データの電子保存が義務化され、紙保存が認められなくなるのでは?と一時騒然としましたが、この義務化については、2年間の宥恕措置を経て、さらに令和5年度税制改正において猶予措置(恒久的)も設けられました。 めまぐるしい改正で、実務上、結局どう保存すればいいの?と迷われている事業者も多いと思います。そこで今回は、特に中小企業がスムーズに対応できるよう、確認していきたいと思います。 1. 電子帳簿保存法の概要 電子帳簿保存法とは、各税法で原則紙での保存が義務付けられている帳簿書類について、一定の要件を満たしたうえで電子データによる保存を可能とすること、及び電子的に授受した取引情報の保存義務等を定めた法律です。電子帳簿保存法上、電子データによる保存は、大きく「①電子帳簿等保存」、「②スキャナ保存」、「③電子データ保存」の3つに区分されます。 「① 電子帳簿等保存」は、...
2023.11.26 税務ニュース
2023年度税制改正で創設された「2割特例」。インボイス登録を機に免税から課税となった事業者のみが使えます。気になるのは消費税の申告と納税です。「2割特例の申告はラク」と思われがちですが、実際はどうなのでしょうか。2割特例での消費税の確定申告の流れや注意点をお伝えします。 2割特例の概要 最初に2割特例の特徴をおさらいしましょう。 インボイス登録で「免→課」となった事業者向け 2割特例は、インボイス制度の開始に伴い、発行事業者に登録することで免税事業者から課税事業者になった事業者向けの特例です。 「インボイスを機に登録して免税事業者から課税事業者に転換する」ということは、例年の課税売上高が1000万円以下であったと見られます。課税転換に伴う負担を軽減すること、そしてすでに講じられている「80%控除・50%控除」の経過措置とのバランスをとる観点から、新たに「2割特例」という経過措置が設けられることとなりました。 つまり、インボイス登録を機に免税事業者から課税事業者になった事業者は、2023年10月1日から約3年間、次の3つの選択肢が取れるわけです。 引用元:【インボイス制...
2023.11.21 税務ニュース
今年もいよいよ年末調整シーズンに突入しています。年に1度の事務とはいえ、忙しい年末に負担がかかる作業です。ほとんどの方が、できる限り手間や時間をかけたくないと思うはずです。 年末調整の電子化とは、これまで紙ベースで進めていた年末調整の手続をすべてデータでの手続に代えることです。従業員は各種証明書の取り寄せや各種申告書の作成をパソコンやスマホで簡単にできます。会社などの事業主は従業員と電子データのやりとりで一連の手続が完結するので、従来の紙書面のやりとりでは面倒だった作業が飛躍的に効率化します。 年末調整電子化のメリット 従業員 手書きでの書類作成が不要に! 複雑な控除額の計算はソフトにおまかせ! テレワーク中など社外からも書類(データ)の提出できる! マイナポータルによる証明書類をまとめて入手できる! 事業主 紙の各種申告書様式の配布や回収が不要に! 回収様式の控除額や添付書類のチェック作業が削減! 給与システムへの手入力が省略される! 紙の申告書様式や添付書類の保管(場所)が不要に! ※データで年末調整手続...
2023.11.13 税務ニュース
2023年10月から始まったインボイス制度。巷ではいろいろな誤解があるようです。今回、実際にあったインボイスへの疑問をストーリー形式でひも解いて行きます。 登場人物 山田さん(以下「山」) ゴッドハンドを持つセラピスト。マッサージを受けると身体が一気に元気になる。主婦層にファン多い。看護師経験もあり研究熱心だが税金はニガテ。 まゆこ(以下「ま」) 税理士・税務ライター。「むずかしい税金をいかに分かりやすく表現するか」ばかり考えている。お絵かきが趣味。 インボイス登録すべきかどうかは「お客様次第」 山「売上少ないならインボイス登録しなくていい、ってホント?」 ま「どこで聞いたんですか。そんな話」 山「確定申告って確か、売上が少ないならいらないんでしょ?アレと同じかなぁと思って」 ま「うーん…インボイス登録するかどうかは『売上がいくらか』は関係ないんですよ」 山「そうなの?」 ま「登録するかどうかは、お客様次第なんです」 山「売上じゃなくて『お客様がどうか』なのね。なんでだろう」 ま「お客様の中には、インボイスがないと損する人となくて...
2023.11.06 税務ニュース
NPO法人は社会課題解決などのために重要な役割を果たしていますが、人材や資金などリソースをいかに活用するかが事業を継続する上で重要なポイントです。特に経理は、専任の経理スタッフを持たないNPO法人もあり、悩みを抱えている団体も多いでしょう。経理業務を効率化することで団体のリソースをより事業に投下できることにも繋がります。今回は、経理業務を軽減・効率化するための具体策を解説します。 ネットバンキングの活用 銀行口座を開設していても、インターネットバンキングを利用していないNPO法人も多くあります。特に小規模のNPO法人では専任の経理担当者を置いていないことも多いですが、経理の負担を減らす意味でもネットバンキングの開設は必要だと思います。ネットバンキングであれば時間に関わらず振込作業などが可能ですし、振込のために窓口やATMに並ぶ必要もなくなります。 また、ネットバンキングを活用することで経費削減に繋がる場合もあります。窓口やATMでの振り込みに比べてネットバンキングでの手数料の方が安いことが多いですし、ネット専業銀行では振込手数料がかなり安く抑えられています。 部門...
2023.11.03 税務ニュース
インボイスってこんな感じでいいの?という不安な気持ちの方も多いのではないでしょうか。つい先日、令和5年10月1日から、いよいよインボイス制度がはじまりました。 今回は前編の「インボイス制度開始前のスピードチェック」に続く後編として、いざスタートしてみたら…あんなこともこんなこともよくわからない、困ったあんなこと。あるある!と題してよくあるケースをご紹介していきます。 【困りごとの例1】取引先からの入金時の振込手数料はどう処理すれば…? 取引先からの入金時に差し引かれる振込手数料は、売上の返金扱いと考え、税込1万円未満ならインボイス不要、という大前提があります。その上で異なる視点も含め、3つの考え方があるとされています。 ① 振込手数料相当額を売上の返金と考える場合 ② 振込手数料相当額を支払先に対するサービス料と考える場合 ③ 振込手数料相当額を支払先に立替払いしてもらったと考える場合 それぞれの処理方法については、下記の通りです。 ① 税込1万円未満であればインボイスは不要 ② 買手からのインボイスがあれば税額控除可能 ③ 買手からの立替金精算書を受け取れば税額控除可能 ...
2023.11.01 税務ニュース
インボイスの登録の通知が10月1日に間に合わないことがあります。気になるのが「請求書をどうしたらいい?」です。通知がなければ登録番号がわかりません。登録番号がなければ、請求書はインボイスにならないのです。今回、売り手・買い手の両方に向け、10月1日以降に通知が来るときの対処法をお伝えします。 登録申請がギリギリだと通知が間に合わない 2023年10月1日にインボイス登録をするなら、紙申請・e-Tax申請ともに9月30日までに申請をしなくてはなりません。 【引用元】インボイス制度において注意すべき事例(2023年7月29日)|国税庁 ※赤字の下線は筆者によるもの ギリギリ申請だと通知が10月1日を過ぎてしまいます。このような場合、10月1日から当分の間、登録番号ナシの請求書や領収書を発行せざるを得ません。 登録番号がなければインボイスではない 心配なのが「仕入税額控除」です。本則課税(原則課税・一般課税)の課税事業者は、仕入先や外注先からもらったインボイスがあって初めて仮払いした消費税を差し引けます。インボイスは下記の通り、登録番号が書かれていることが条件です。 【引用...
2023.10.18 IT・ガジェット情報
政府主導でデジタル化が進む中、コンテンツマーケティングの重要性はますます高まりつつあります。しかし、コンテンツマーケティングを行った方がよいのでは?と漠然と考えているものの、その重要性や必要性について今ひとつ理解できない方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、コンテンツマーケティングの重要性と具体的な手法について詳しく紹介します。 そもそもコンテンツマーケティングとは コンテンツマーケティングは、価値のある情報を見込み顧客や顧客に提供し、企業や製品、ブランドなどの信頼性を高めることで、結果として売上につなげるマーケティング活動です。 自身のニーズに気づいていない潜在顧客に対しても有効なため、売上を大きく伸ばせる可能性があります。コンテンツマーケティングとコンテンツマーケティングではないパターンについて以下にまとめました。 コンテンツマーケティングの例 コンテンツマーケティングとは言えない例 製品の使い方を記事または動画で配信する 10%OFFクーポンをSNSで配信する 自社製品のジャンルにおける製品の選び方を記事または動画で配信する 自社製品の選び方を...
2023.10.13 税務ニュース
インボイス制度の税務調査は? 令和5年10月1日からスタートしたインボイス制度ですが、未だその対応に苦慮していると思います。この制度は、国税庁に登録している課税事業者(適格請求書発行事業者)から交付される所定の要件を満たすインボイスがなければ、消費税の控除が原則として認められないというものですが、その要件である記載事項などが細かく法律に書かれています。このため、どこまで簡略化できるか、などといった点において、専門家である税理士からも多くの質問が寄せられています。 一方で、税務調査においては、インボイスの記載事項について、記載事項を細かくチェックするといったことを税務署は基本やらないようです。一例として、上様名義の領収書が挙げられます。法律上、所定の業者が発行するような場合を除き、上様名義の領収書はインボイスには該当しないとされています。しかし、上様名義の領収書であっても、消費税の控除を認めず課税する、といったことは原則として行われない模様です。 実際のところ、財務大臣がインボイスに係る国会答弁で、「税務調査は脱税などの不正発見のために行われるのが建前であり、細かい記載事項を細...
2023.10.11 税務ニュース
中小企業の建設業会計の未成工事支出金 中小企業の建設業会計には、工事完成後に売上計上する「工事完成基準」と、工事の進捗状況の出来高割合で売上計上をする「工事進行基準」の方法があります。工事に関する原価等の認識は、売上計上のタイミングと合わせることとなりますので、売上計上できるまでは、「未成工事支出金」として会計処理を行います。 つまり、材料の仕入や下請先に対する外注工事費などは、これらを支払った日の費用とはせず、未成工事支出金勘定で経理し、そのうえで、売上の認識が工事完成基準であれば、請け負った工事等の完成引き渡し時に、工事進行基準の場合は、工事の出来高割合に合わせて売上計上した金額に対応する部分を、原価等に振り替える処理となります。 なお、工事の進行途上において、その進捗部分について成果の確実性が認められる場合には、工事進行基準を適用し、この要件を満たさない場合には工事完成基準を適用するとされています。 ※ 収益認識基準が任意適用の中小企業を前提としております。 法人税法上の考え方 法人税法上も、建設業会計と同じように、収益・費用の認識基準として「工事完成基準」と「工事進...
2023.10.06 中小企業おすすめ情報
はんこが押せないから、決済ができない! コロナ禍が始まったときに問題になったのは、「はんこが押せないから、決済ができない!」と言うものでした。会社の方針を決める決済は、すべてはんこが必要で、はんこを捺すためには、会社に行かなければならない。これは会社に限ったことではありません。町内会の回覧板も、学校の連絡帳も、みんなはんこに頼っていたんです。 考えてみれば、こんなに不確かな制度は無いように思います。はんこなど、珍しい名字でも、はんこ屋に行って、簡単に作れます。まして、珍しい名字でなければ、文房具屋でも、100円ショップでもはんこは売っています。「これは私のはんこで間違いありません」と証明できることができるでしょうか? 電子署名の出番 コロナ禍になり、急速にデジタル化が進みました。今やコロナに関わらず、テレワークが無くなれば、退職も考えるほどの影響を与えています。 はんこ制度も以前のように簡単に捺印ができなくなり、代わりに「電子署名」「電子証明書」という名前が聞かれるようになりました。電子署名についての法律が制定されたのは、平成12年、今から20年以上も前です。その...
2023.09.27 税務ニュース
2023年(令和5年)10月1日から始まるインボイス制度。 国税庁によると、7月末時点で約370万の事業者が登録事業者の申請をしたようです。インボイス制度の影響を受ける事業者はたくさんいらっしゃいますね。そこで、今回はインボイス制度対応の請求書・領収書の注意点をお伝えしていきます。 注意点1:「6つの記載事項」がないとNG! 発行する書類が「適格請求書(インボイス)」として認められるためには、一定の事項を記載する必要があります。インボイスとして必要な事項を記載していれば、インボイスは請求書に限られず、領収書や納品書などでもインボイスに該当します。 具体的にインボイスに記載が必要となるのは、次の6点です。 ①適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号 ②取引年月日 ③取引内容(軽減税率の対象品目である旨) ④税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率 ⑤税率ごとに区分した消費税額等(端数処理は一請求書当たり、税率ごとに一回ずつ) ⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称 ※下線部分が、インボイス制度導入により追加される事項です。 なお、不特定多数の...
2023.09.20 税務ニュース
令和5年10月1日から、 いよいよインボイス制度がはじまります。 今回は前編として、インボイス制度開始直前だからこそ再確認しておきたいスピードチェックと題して、 ポイントだけを絞って簡潔にご説明します。 また後編では、制度の運用を通じてどんな課題が生じやすいかといった、現場のあるある等をご紹介したいと思っています。 インボイスの登録番号を確認していますか? インボイス事業者の登録申請をすると、税務署から通知書が発行され、適格請求書発行事業者番号を確認できます。申請後にまだ番号の確認していない方は、インボイスへの記載が必要ですから、早めに確認をしておきましょう。法人の場合、国税庁のWebサイトで「適格請求書発行事業者公表サイト」を閲覧し、法人番号を入力することで確認することができます。個人の場合には検索に手間がかかるので、通知書での確認がおすすめです。 発行するインボイスの準備ができていますか? 今まで発行していた請求書のフォーマットに、加える事項、修正する事項があります。インボイスの要件を満たすには、下記の記載が必要になります。 ① 請求書を発行する事業者の名称 ② 発行事業者...
2023.09.12 税務ニュース
インボイス制度のスタートは10月1日 2023年10月1日からいよいよスタートする適格請求書等保存方式(以下、「インボイス制度」といいます)。インボイス制度が始まると、事業者や経理担当者は、さまざまなことに留意しながら、インボイス制度に適切に対応していかなければなりません。 本コラムでは、簡易課税制度を利用しない小規模事業者を想定して、適格請求書(以下、「インボイス」といいます)チェックの基本ポイントと判断に悩むケースの対応方法について解説します。 インボイス制度をおさらい インボイス制度の導入は、2019年に消費税の軽減税率の制度により単一の税率から複数の税率へと変化したことがきっかけです。請求書などの明細に記載されている取引にどれだけの消費税がかかっているのか、売り手・買い手の誰がみても正確に把握できることを目的に設けられました。そのため、インボイスは記載事項が法律で厳密に定められているのです。 インボイス制度開始後は、受け取った請求書等が法律の記載事項の要件を満たしていない場合、買い手は消費税の納税額の計算をするうえで「仕入税額控除」が制限されてしまいます。以下では、仕...
2023.09.11 税務ニュース
インボイス制度の話になると、請求書や領収書がテーマになりがちです。しかし実は、帳簿も意識しなくてはなりません。インボイスだけでなく、必要事項が書かれた帳簿等を保存して、初めて仮払した消費税を差し引けるからです。この記事では、インボイス制度での帳簿についてお伝えします。 インボイス制度での仕入税額控除の条件とは 本則課税(原則課税・一般課税)での納税額の計算式は、次のようになります。 ただ、消費税を仮払いしただけでは仕入税額控除できません。消費税法が定める請求書等と帳簿等の保存が必要です。2023年10月1日以降は次のようになります。 適格請求書等の保存 仕入先から受け取った適格請求書(インボイス)の保存が、インボイス制度での仕入税額控除の条件となります。原則7年間、保管しなくてはなりません。 また本来、インボイス以外の請求書や領収書だと支払った消費税相当額は差し引けません。ですが、経過措置により一部は当面6年間、預かり消費税から差し引けることとなりました。こちらは区分記載請求書の保管が必要です(詳細は後述)。 インボイスも区分記載請求書もそれぞれ、次の事項が書かれてい...
2023.09.08 税務ニュース
漁業者必見!消費税インボイス制度とは? 2019年10月の複数税率導入に次ぐ消費税の新しい制度(インボイス制度)が 2023年10月にスタートする。漁業者の方は自分には関係ないと思い込まれている方も少なくないようなので、ぜひ本稿を読んで参考にしていただきたい。記事の記載にあたり国税庁及び農林水産省の公表資料をもとにわかりやすく説明している部分は、著者の個人的な見解も含むことをあらかじめお断りする。 なぜ今、漁業者の消費税インボイス制度が重要なのか? 2023年10月1日から消費税のインボイス制度が実施される。インボイス制度は全国の漁業者にも影響があると言われているのはなぜなのか?漁業センサスによると漁業経営体の約80%が売上 1,000万円以下の免税事業者なのでインパクトが大きいことがわかる。これまで所得税の申告のみで済んでいたのがインボイス制度導入により消費税の申告納税が必要となる漁業者が増えるのではないか。 漁業者のインボイス制度が実務に与える影響 2019年10月から複数税率導入(標準税率 10%、軽減税率 8%)により農林水産業以外の事業者の場合、標準税率 10%が主体で...
2023.09.04 IT・ガジェット情報
生成AIとは? 生成AIは、音や文章、映像、絵などさまざまなコンテンツを生成することができる、人工知能の一種です。AIは、大量のデータを元に、何かを予測したり、判断したりするのが得意ですが、生成AIはそれらのデータを元に新たなモノを「生成」することができます。例えば、文章を用いて「夕日の下で走る犬」と伝えると、それに合わせた実際の絵や動画を作り出すこともできます。 2022年末にOpen AI社のChatGPTが公開され、この生成AIというキーワードは一気に世に浸透しました。有名な生成AIには、ChatGPTに加え、Googleが開発したBard、画像を生成するStable Diffusion、 Bing Image Creator、Midjourneyなどが挙げられます。 これらの技術の裏側には、機械学習という方法が使われています。機械学習は、過去のデータから学習し、パターンを識別し、人間の介入をほとんど必要とせずに論理的な意思決定を行うことができるシステムの構築に焦点を当てた人工知能のサブセットです。生成AIは機械学習により得られた情報の中からある一定のパターンやルールを...