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2022.09.14 農家おすすめ情報
8月から9月にかけて台風や大雨といった災害が増えます。被災すると農業へのダメージは計り知れません。税負担を軽くする方法はあるのでしょうか。農家の方に向けて災害時の税金を解説します。 災害で申告や納税が遅れるとペナルティが生じる 大雨や台風で被災すると大変です。家財や事業用財産に損害が出るだけではありません。後片づけも必要になります。当然、資金繰りも苦しくなります。「申告や納税が期日までにできない」という状況になるのは自然なことです。 しかし、それでも基本的に「税金は待ったなし」です。1年を通じて何らかの税金のイベントはあります。個人の農家なら、年明けの確定申告だけではありません。所得税の予定納税や消費税の中間納付があります。人を雇っているなら源泉所得税の納付や年末調整もあります。 災害の対処に追われ、税務上の手続きが遅れるとペナルティが生じます。期限後に申告すれば無申告加算税が、源泉所得税の納付が遅れれば不納付加算税が発生するのです。この他、法定期限後の納付にはすべて延滞税がかかります。 災害を受けて何もしないでいると、余計な税金を払う破目になるかもしれません。しかし、災...
2022.07.31 農家おすすめ情報
消費税インボイス記載方法を徹底解説! 今回は具体的なインボイス(適格請求書)応用版記載例をわかりやすく解説する。まず、その前に前回の記事インボイスの考え方及び農協特例・卸売市場特例・直売所をご覧いただき復習をお勧めする。 インボイス番号を取得した事業者は、次にインボイス記載方法及びルールを理解することだ。詳細は本稿をぜひ参考にしていただきたい。記事の記載にあたり国税庁の公表資料をもとに事業者の方にわかりやすく説明している部分は、著者の個人的な見解も含むことをあらかじめお断りする。 もう一度、記載事項をおさらいしてみよう! ① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号 ② 取引年月日 ③ 取引内容(軽減税率の対象品目である旨) ④ 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率 ⑤ 税率ごとに区分した消費税額等 ⑥ 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称 インボイスには①から⑥の記載が必要となる。 今回は、上記番号⑤の端数処理の取扱い、①の取引先コードによる記載方法、①~⑥に影響する複数書類の対応や修正が生じた場合の...
2022.06.03 農家おすすめ情報
農業者必見!農協特例、卸売市場特例、直売所を解説! 前回に引き続き農業版消費税インボイス制度について解説する。農業以外の事業者は、取引先の影響により免税事業者から課税事業者へ移行といったケースが多くなるのではないか。一方、農業者の場合、農協等や卸売市場などを通じた委託販売を行う際には、条件があるもののインボイスの発行を求められないため(交付することが困難)免税事業者のまま取引が継続できることになる。 農協等や卸売市場に出荷や直売所と取引している生産者は、本稿をぜひ参考にしていただきたい。記事の記載にあたり国税庁及び農林水産省の公表資料をもとに生産者の方にわかりやすく説明している部分は、著者の個人的な見解も含むことをあらかじめお断りする。 農協特例(農協等を通じて取引される農産物に対する特例) 農協等の組合員その他の構成員が、農協等に対して無条件委託方式かつ共同計算方式により販売を委託した農林水産物の販売は、インボイスを交付することが困難な取引として、組合員等から購入者に対するインボイスの交付義務が免除される。 上図から多数の生産者が農協等に販売を委託してい...
2022.05.06 農家おすすめ情報
基本的なビジネス構造 農業という業種は耕種、畜産、流通・販売に大別されますが、生産物の種類、生産方法、規模や組織形態など、そのビジネスモデルによって経営のやり方や収益構造に大きな差があります。多様であるゆえに、事業者ごとにその経営課題も様々です。とはいえ、農林水産省「食料・農業・農村及び水産業・水産物に関する意識・意向調査」”農業経営における課題”(平成25年, 複数回答可)では、「農業所得の安定」が課題であるという回答をした人はパネルの80%を超え、その他にも資材コストの低減や販路開拓など、収益性に関するものが多くを占めており、儲けに関する悩みがあることが伺えます。 そこで、農業において「儲けを出す」という観点でDXに取り組む場合の論点について検討していきたいと思います。 経営管理の基本とDXのイメージ 農業のみならず収益事業全般に言えますが、事業で儲けを出す方法は次の2つしかありません。収益を増やすか、費用を減らすか、です。そこで、農業における収益増加や費用低減のためにはどうすれば良いか、具体的な方法論について見ていきたいと思います。 1. 収益増加 収益とは主に売上高を指...
2022.05.01 農家おすすめ情報
2022年問題!都市農地の生産緑地を解説! 都市農業を営まれる都市農地は一般的に面積が小さく、地方で大規模に農業を営まれている方はどのような印象を受けるのか。 生産緑地は、生産緑地地区の指定から30年を経過すると市町村に買取り申出ができ、2022年に当該農地の8割が指定後30年を迎える。多くの農地が宅地化され都市部の地価が下落するのではないかと懸念され2022年問題として話題になっていた。先頃、国土交通省の調査で生産緑地のうち、少なくとも7割程度は農地として存続する見通しであるとのコメントがあった。 都市部での農業を考えている方は、本稿を読まれ少しでも参考にしていただきたい。記事の記載にあたり国土交通省・財務省・農林水産省の公表資料をもとにわかりやすく説明している部分は、著者の個人的な見解も含むことをあらかじめお断りする。 生産緑地制度とは? 良好な都市環境の形成を図るため、市街化区域内の農地の計画的な保全を図るもの。生産緑地地区内の農地の所有者は税制上の軽減措置を受けることができる一方、自らによる耕作が要件とされている。 用語解説 市街化区域 都市計画法に基...
2022.03.30 農家おすすめ情報
農業者必見!農業版の事業復活支援金を解説! 確定申告も終わり「事業復活支援金」という言葉を見かける農家は多いのではないか。事業復活支援金は農林漁業者も対象になっており、2022年1月31日から申請が始まった。農家の方は該当しないと思い込んでいる向きもあるので、本稿を読んで今一度確認していただきたい。記事の記載にあたり経済産業省及び中小企業庁の公表資料をもとに農家の方にわかりやすく説明している部分は、著者の個人的な見解も含むことをあらかじめお断りする。 なぜ今、農業者の事業復活支援金が重要か? 新型コロナウイルス感染症による何らかの影響を受けている農業者は少なくない。しかし残念ながら制度を知らずに申請を逃している全国の農家はなんと多いことか。コロナ禍を理由とした供給減少や流通制限を受けた方で対象になるならば今すぐ申請の手続きをお勧めする。 例えば観光農園では本来シーズン中にもかかわらずコロナ感染症の影響により客足がふるわず売上減少、また飲食業者に出荷していたが断られ廃棄に追い込まれる農家の嘆きも聞いている。コロナ禍により売上減少で離農せざるを得ない状況は避けたいものだ。 事業復活支...
2022.03.11 農家おすすめ情報
農業者必見!消費税インボイス制度とは? 農家の方は「インボイス」という言葉を頻繁に耳にするのでは?2019年10月の複数税率導入に次ぐ消費税の新しい制度(インボイス制度)が2023年10月にスタートする。農家の方は自分には関係ないと思っている方が多いようなので、本稿を読んで少しでも参考にしていただきたい。記事の記載にあたり国税庁及び農林水産省の公表資料をもとに農家の方にわかりやすく説明している部分は、著者の個人的な見解も含むことをあらかじめお断りする。 なぜ今、農業者の消費税インボイス制度が重要か? 2023年10月1日から消費税のインボイス制度が実施される。インボイス制度は全国の農業者に一番影響があると言われているのはなぜなのか?農林業センサスによると販売農家103万戸の約9割が売上1,000万円以下の免税事業者なのでインパクトが大きいことがわかる。これまで所得税の申告のみで済んだがインボイス導入で消費税の申告納税が必要になる農家が増えるのではないかと話題だ。 農業者のインボイス制度が実務に与える影響 複数税率の影響 2019年10月から複数税率導入(標準税率1...